INTERVIEW
現場の声 インタビュー⑪
松谷病院ACP運用チーム会議
濵中美喜さん・濱口香奈子さん

- ACP運用チーム会議発足の経緯について -
元々、入院患者さんは高齢者がほとんどで最期の場面に立ち会うことも多いです。
その中で、医療スタッフとしての自分たちの思い、本人、家族の思いのジレンマを感じることがありました。話し合われていないまま終末期を迎えたご家族が困る場面もありました。急に選択を迫られた家族が決めきれないこともあります。医師からの説明を受けた家族は「それでお願いします」と答えるだけだったり、「家族で考えておきます」と答えたまま話し合われていないこともありました。
看護師として「本当にそれでいいの?」と疑問を感じていたので、看護研究の
テーマにしました。他の病院や市内のACPの取り組みを調べたところほとんど
取り組まれていないことがわかりました。
そこで、研究が終わっても松谷病院がACPを推進していこう!と決意しました。
ちょうどその頃に在宅医療多職種連携協議会でACPの研修や取り組みがあると
話を聞き、作ってくれた事前指示書を少しだけ変えたもので入院時に全員に説明
することを始めました。
- 取り組んでいること -
・松谷病院版の事前指示書を作成し、入院時に毎回家族に説明している。
・それぞれの部署に対しミニ勉強会を開催し、松谷病院スタッフ全員がACPの説明ができることを目指している。
・月に1回ACP運用チーム会議を開催し院内の浸透状況の確認や事前指示書の作成にあたっての課題などについて話し合っている。
- やってみて課題と感じていること -
入院時に家族と本人とACPを実施しているが、夜勤が多いため入院時に関わる相談員におこなってもらうことが多くなっています。これまで考えたことがない人が多く、すぐに返事が聞けないこともあります。また、高齢になり入院することが多いので、入院時にはすでに本人の意向なのかどうかわからず、ほとんとが家族の意向で進むこともあります。
やはり、元気なうちから、自宅で過ごしている間に本人の意向や気持ちを聞き話し合っておくことの必要性を感じます。家にいたころの望みが最期のときまでつながっていけるようになるといいなと思っています。そのためには、まだまだ地域での周知や啓発が必要です。
また、家族と離れ離れで暮らすことが多いので、離れて暮らす家族が急に聞か1れても何も答えられない。「本当にこれでよかったのか」と後悔したり罪悪感を感じたりすることも減らしたい思いがあります。
