INTERVIEW
現場の声 インタビュー⑩
松谷病院
院長 松谷 拓郎 氏

- 土佐清水市について -
土佐清水市で生まれ育ったので、一旦県外に出たけどいずれは清水に戻ると漠然と思っていました。好きだからかどうかはわからないけど。
腎臓内科に勤めたり研究もしていたけど、姫路や宇和島を経て1997年に松谷内科を開業しました。今は、これまでの腎臓に関する知識を活かして高齢化した田舎を支えていきたいと思っています。
- 医師として土佐清水市で働くやりがいや想い -
内科の研修の際に「腎臓の障害」に興味がわき、腎臓の機能の面白さに専門にしたい気持ちが強くなった。土佐清水で医療を維持していくことを考えたときに、田舎でも最先端でやれる!と思っていました。
最近は療養が主な役割になっているけれど、高血圧や脱水の腎臓への影響や動脈硬化と腎臓の働きの関係性などから、高齢者の健康を守るために役に立てることがあると思っています。
独居の高齢者が多いので、生活の管理をしていかないといけない。診察のときに
は、生活の様子を聞くようにしています。
- 土佐清水市で働き感じる課題と困難さ -
土佐清水市には若者がいない。自分一人で暮らすことができなくなったら、親が子のところへ行ったり子が親のところへ行ったりする。離れ離れでやっと看取ることもあるけど、間に合わないこともある。
在宅で看取るためにも、その人にあった最期を支えられたらいい。でもマンパワーも足りない。
- 清水でできること、やってみたいこと -
昔は家で家族が看取った。でも今は家族が離れ離れなので、できなくなっている。
そんな場合には、病院が看取りの装置になるといい。みんなが納得いく形をつくりたいと思うし、そのために病院ができることを話し合いながらやっていきたいと思う。どういう人材、制度設計が必要なのか話し合っていきたい。
人口も増えてほしいし、産業を守る意味でも松谷病院が続くことは大切だと思っ
ています。